授業のための覚書。数学IIIの高校教科書、学習参考書では、y=f(x)のグラフが「上に凸」「下に凸」であることと2回微分した関数 f''(x) の正負の関係の説明が直感的なものばかりで、高校の範囲内で説明可能なのに「平均値の定理」と結び付けたものが少ないように思われる。
「傾き<傾き」と「がなめらか」
関数のグラフが「区間]で下に凸」とは、を満たす任意の, , で「線分の傾きより線分の傾きが必ず大きい」こと、すなわちである。*1ここでが微分可能ならば、平均値の定理より, となる, が存在する。ここでさらにが微分可能ならば、平均値の定理より, となるが存在する。ここでなのでとなる。これが任意ので成り立つので「区間 ]上でなめらかな関数が下に凸になる十分条件は」 である。